プレスリリース

The Multicore Association

連絡先:マーカス・レビー

TEL: +1 530 672-9113

Email: markus.levy@multicore-association.org

 

Multicore Associationが新ワーキンググループを立ち上げ、ツールによるマルチコア/メニーコア向けソフトウェアの最適化と管理を可能に

 

ソフトウェア・ツールのマルチコア/メニーコア・プロセッサのサポート・コストを削減する、アーキテクチャ記述標準を定義

 

カリフォルニア州エルドラド・ヒルズ ―2013730日― マルチコアプロセッサを実装した製品の市場投入を促進するための業界標準を策定する、世界的な非営利組織Multicore Associationは、マルチコアおよびメニーコア向けの複雑なアプリケーション開発を大幅に加速するための新しい計画を発表しました。新規に立ち上げたSoftware-Hardware Interface for Multi-Many CoreSHIM)ワーキンググループを通じ、マルチコアツールにとって重要なハードウェア属性を抽象化するための共通インターフェイスを提供します。

 

開発ツールベンダとランタイム・ソフトウェアベンダは、事実上無数にあるマルチコア/メニーコア・プロセッサの構成をサポートする必要があります。これは、マルチコア/メニーコアシステムの開発にとって本筋ではありませんが、無視できない大きな課題です。Multicore Associationは、ツールサポートと市場投入をさらに加速するために、SHIMを提供する計画です。

 

SHIMワーキンググループの主な活動目的は、ソフトウェア設計に有用なアーキテクチャ記述標準を定義することです。これはハードウェア設計のために電子部品を定義して記述するIEEE-IP-XACT標準とは異なります。SHIMが直接または間接的に記述するアーキテクチャ機能には、プロセッサコア、コア間通信チャネル(Multicore Associationが定義したMCAPIのようなメッセージ・パッシング・プロトコルのサポート)、メモリシステム(階層構造、トポロジー、コヒーレンシー、メモリサイズ、レイテンシーを含む)、ネットワーク・オン・チップ(NoC)とルーティングプロトコル、ハードウェア仮想化機能などがあります。SHIMには、ツールのカスタマイズ用に、ベンダ固有の、標準仕様で定義されていないアーキテクチャ情報を含めることもできる柔軟性があります。このためSHIM自体は一般に公開されますが、ベンダ固有の情報はプロセッサベンダと開発ツールベンダ間の秘密情報として取り扱うことが可能です。

 

Multicore AssociationSHIMは、性能予測、システム・コンフィギュレーション、およびハードウェアモデリングを含む、多くのタイプのツールに有用です。性能に関する情報は、性能分析ツール、自動並列化コンパイラ、およびその他の並列化ツールを含む、大半のソフトウェア開発ツールにとって不可欠です。さらにオペレーティング・システム、ミドルウェア、およびその他のランタイム・ライブラリには、システム・コンフィギュレーションのための基本的なアーキテクチャ情報が必要です。さらにSHIMは、最適なアーキテクチャの追求をサポートするためのハードウェア・モデリングと併用して使えます。最終的には、Multicore Associationのツール・インフラストラクチャ・ワーキンググループTIWGで検討中の技術内容と整合させる予定です。

 

SHIMのコンセプトは、メニーコア向けハードウェア/ソフトウェア・プラットフォームの標準エコシステムを構築するために日本政府が助成するプロジェクト(http://www.nedo.go.jp/content/100508843.pdf)を展開したものです。このプロジェクトはイーソル、名古屋大学、ルネサス エレクトロニクス、およびトプスシステムズにより進められています。この取り組みをさらに発展させてより包括的なインフラストラクチャを開発するために、イーソルのソフトウェア技術統括責任者(CTO 技術本部長である権藤 正樹氏がMulticore AssociationSHIMワーキングループのチェアに就任しました。SHIMワーキンググループの現在の構成メンバーは、キャビウム、クリティカルブルー、イーソル、フリースケール・セミコンダクタ、メンター・グラフィックス、名古屋大学、ノキア シーメンス ネットワークス、PolyCore Software、ルネサス エレクトロニクス、テキサス・インスツルメンツ、トプスシステムズ、Vector Fabrics、ウインドリバー、およびザイリンクスです。

 

権藤 正樹氏は「イーソルのこれまでの取り組みを通じて、我々はハードウェア・アーキテクチャ機能を記述するための標準モデルの有用性を実感してきました。SHIMの活用により、半導体ベンダから次々とリリースされるSoCを、開発ツールの大幅なアップグレードをせずに、より簡単にサポートすることができるようになるでしょう。SHIMワーキンググループのメンバーは、組み込み業界の重要なニーズを解決できるSHIMの策定に大変意欲的です。」と述べました。

 

Multicore Association プレジデントのマーカス・レビーは「これまで高品質で移植が容易なツールがなかったため、システム開発者はマルチコアとメニーコアのデバイスを十分使いこなすことができませんでした。SHIMは、非常に複雑なSoCの効率的な利用を可能にする高度に最適化されたツールの流通を促進するため、ユーザがすべてのデバイスの機能をプログラムするために1000ページものマニュアルを理解する必要は最終的になくなるでしょう。」と述べました。

 

Multicore Associationへの加入や本ワーキンググループへの参加を希望する方は、マーカス・レビーmarkus.levy@multicore-association.orgまでお問い合わせください。Multicore Associationの他のワーキンググループと同様、SHIMの仕様書は一般公開され、業界全体で制約なく利用できるようになる予定です。本ワーキンググループに参加すれば、アイデアがワーキンググループで検討され、SHIMの仕様書に反映される可能性があります。本ワーキンググループは2014年に最初のSHIM仕様書を完成させる予定です。

The Multicore Associationについて

The Multicore Association は、プロセッサ、インフラストラクチャ、デバイス、ソフトウェア、アプリケーションなどのマルチコア関連製品に従事するベンダー構成される中立的な業界団体です。この業界団体はこれまでに、マルチコア通信APIMCAPI)仕様、マルチコア・リソース・マネージネントAPIMRAPI)仕様、マルチコア・タスクマネージメント(MTAPI)仕様、マルチコア・プログラミング作法(MPP)ガイドを無償公開しました。現在SHIMワーキンググループのほかに、マルチコア仮想化、マルチコア通信(バージョン2.x)、ツール・インフラストラクチャ(TIWG)のワーキンググループが活動しています。

 

現在のメンバーリスト:Abo Akademi UniversityAdvanced Cluster Systems、ブロードコム、カーネギーメロン大学、キャビウム、Codeplay、クリティカルブルー、Delft University of TechnologyEADS North AmericaEcole Polytechnique de MontrealEfficiOSEnea、エリクソン、イーソル、フリースケール、華為技術、イマジネーション・テクノロジーズ、Institute of Electronics and Telecommunications of RennesLG エレクトロニクス、ロッキード・マーティン、LSI、メンター・グラフィックス、名古屋大学、ナショナルインスツルメンツ、ネトロノーム、ノキア シーメンス ネットワークス、 PolyC ore Software、クアルコム、ルネサス エレクトロニクス、シーメンス AG,、テキサス・インスツルメンツ、トプスシステムズ、ヒューストン大学、Vector Fabrics、ウインドリバー
詳細は www.multicore-association.orgを参照してください。